複数の介護施設で、申請・承認とシフトを一つの流れにする方法
申請とシフトを一つの流れにするとは、申請の入口・承認の順番・承認の後の予定とタスク・シフトの希望から確定までを、同じ職員の名簿の上で決めることです。フォームを電子化するだけでは、施設長が承認した後に本部の一覧に残らず、写し直しも減りません。
1. まず、申請の種類と通り道を書き出す
最初にするのは道具選びではなく、今ある申請の棚卸しです。施設ごとに、次の4つを表にします。
| 申請 | 今の入口 | だれが承認 | 承認の後にだれが何をする |
|---|---|---|---|
| 休み(公休の希望)・有給の届け | 紙・口頭・個人のLINE | 施設長(有給は許可制ではなく、届けの受け取りと予定の確かめ) | シフト表に書く・本部が有給の管理簿に写す |
| 残業 | 口頭・月末の自己申告 | 施設長(本部は月末に見る) | 勤怠の集計に写す |
| 経費の立て替え | 領収書と紙 | 施設長→本部 | 本部が精算 |
| 見学の予約 | 電話を受けた人のメモ | 施設長 | カレンダーに書く・案内の担当を決める |
| シフトの希望 | 紙・個人のLINE・口頭 | (承認なし) | 管理者が1枚の表に写す |
書き出すと、「承認の後に、だれかが別の所へ写している」列が一番長くなります。複数の施設を持つ会社で手間が増えるのは、申請そのものより、この写し直しと「いま誰の所で止まっているか」の確認です。
2. 承認の順番は、人ではなく役割で決める
承認者を「○○さん」で決めると、休みや異動のたびに止まります。「施設長→エリアの責任者→本部」のように役割で決め、申請の種類ごとに何段にするかを決めます。休みは施設長だけ、経費は本部まで、のように分けると、本部に届く件数が減ります。くわしくは残業の承認の順番で書いています。
3. 承認の後に起きることまで、流れに入れる
休みが承認されたらシフトの表に、見学が承認されたらカレンダーと案内の担当に、経費が承認されたら精算の一覧に。承認を「はんこを押したら終わり」にすると、その後の写し直しが人の手に残ります。流れを決める時は、最終承認の後に何ができていればよいかを先に書きます。
4. シフトは「希望→案→人件費→確定」の4段で
シフトも同じ考え方です。希望の集め方と締切(希望休の集め方・締切と確定日)、夜勤の入り・明けを先に置く組み方(夜勤の組み方)、そして確定の前に人件費を見る段(確定前の人件費)を分けると、組んでから集計して「多かった」と気づくことが減ります。
5. 辞めた人が入れないところまで決める
申請の入口を LINE にする会社は多いですが、個人の LINE のグループで回していると、辞めた人がグループに残ります。会社の公式アカウントや業務の仕組みを使い、退職の処理と同時に入れなくなる形にしておきます(LINEのグループと退職者)。
6. 仕組みを選ぶ時の確認表
| 確かめること | なぜ |
|---|---|
| 職員が新しいアプリを入れずに出せるか | 使いこなせるかの心配が、導入の大きな壁になるため |
| 承認者を役割で何段まで決められるか | 施設長→本部の順に回すため |
| いま誰の所で何日止まっているかが一覧で見えるか | 本部が施設に電話して確かめる手間を減らすため |
| 承認の後に予定やタスクができるか | 写し直しを残さないため |
| 今の介護ソフト・勤怠ソフトと重ならないか | 同じことを2か所に入れないため |
| 料金がページに書いてあるか・人数でいくらか | 稟議にかける前に比べるため |
| 退職の処理で入れなくなるか | 個人情報と会社の情報を守るため |
打刻や給与計算まで1つにしたいのか、申請とシフトだけを整えたいのかで、選ぶ道具は変わります。両方を1つで買うと、今のソフトとの二重の入力が生まれることがあります。
よくある質問
申請の電子化は、介護の電子申請・届出システムと同じですか。
違います。厚生労働省の電子申請・届出システムは、指定の申請や変更届などの行政の手続きです。この記事の申請は、職員の休み・残業・経費などの社内の申請です。
小さな施設でも、承認を何段かにした方がいいですか。
1施設で施設長が全部見られるなら1段で足ります。施設が増え、本部が経費や残業を確かめる必要が出た時に、種類ごとに段を足します。
申請から承認・カレンダーとタスクまでと、シフトの希望から案・予定の人件費・確定まで。職員は会社の公式LINEから申請し、管理職と本部が1〜3人の順に承認。最終承認でカレンダーとタスクができ、シフトは希望から案を作って確定の前に予定の人件費を見ます。打刻・給与・介護記録は今のソフトのままです。
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